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誕生日

 4月21日に誕生日を迎え59歳となり、還暦まであと1年となりました。肉体的にはともかく、気持ちがこんなに落ち着かなくて、未熟で、到底あと一年で還暦だなどとは人に言えない気がいたします。私が若かった頃には、還暦の人たちと言いますと、もうそれだけで落ち着いた雰囲気の、大人(たいじん)を思わせるような方が多かったような気がいたします。あと一年でそれだけのものを身に付けられるでしょうか? 無理ですねぇ…。情けないことです。
 とは言え、誕生日を迎え、朝一番で家族から「お誕生日おめでとう」と声を掛けてもらえることは、この上なく幸せなことですね。たまに「自分の誕生日を忘れていた」という方の話を聞いたりしますが、うちの息子などはもう数日前から「もうすぐお父さんの誕生日だね」と声かけしてくれますので忘れようもなく、それだけでもありがたく思います。ちょっとしつこいところもありますが… (^_^;)
 4月21日は「幼稚園の父」と言われたドイツの教育者フレーベルの誕生日であり、「日本の幼児教育の父」と言われた倉橋惣三先生の命日でもあります。かつてはこの日を「幼児教育の日」と制定しようという動きもあったようです。そんな日に生まれたのに、伝統ある幼稚園をつぶした我が身のふがいなさを反省する日ともいたしましょう。
 私の諱は「弘明」と言いまして、弘法大師様から一文字いただきました。うちの寺は臨済宗ですがなぜか弘法様を祀っており、4月21日生まれだからと本名の「明」の前に「弘」の字をいただきました。ところでなぜ「4月21日生まれだから」と「弘」の字をいただいたのでしょうか? 私の伯母も同日生まれで「弘子」といいますしね。弘法様の誕生日かとずっと思っておりましたが、どうもお誕生日は6月15日のようです。命日はと言いますと、3月21日ですよね? その日の朝課で毎年回向しています。ではなぜ4月21日? どうも新暦にして命日を4月21日としたような感じですね。これについては祖父か父にきちんと聞いておくべきでした。
 そして4月21日と言えば方広寺開山さまの圓明大師さまのご命日の前日、宿忌です。朝一番に回向いたしまして、続いて私を生んでくれた両親に回向いたしました。

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