春頃の話ですが、お檀家さんのお宅へ年忌法要で出かけました。それからお墓と本堂に移動し、それぞれに読経・回向いたしましたが、そちらのお宅の娘さんたちはひくま幼稚園の卒園児なので、私とも親しく、そのためいろいろとおもしろい会話にもなります。今回は、「園長先生、お経長いよ」と言われてしまいましたが、それをたしなめてくださったお父様は、「そんなこと言うもんじゃない。園長先生のお父さんの時はもっと長かったぞ」とのこと。つい笑ってしまいました。
私のお経と先代のお経のどちらが長かったのかはわかりませんが、おそらく同じお経を上げていたのでしょうから、あとはスピードの差ということになりますね。具体的にどのくらいのスピードかなと思いまして、スマホに入れていたメトロノームアプリを起動し、計ってみました。するとだいたい「四分音符=120」くらいかなという感じでした。つまり1秒間に木魚を2回たたくというくらいですね。う〜む、早いのか遅いのか…。
そう言えば修行中に、先輩に指導していただきましたが、「お経はスタート時はゆっくりと、そして次第にスピードを上げ、一定の加速度で常にスピードアップを維持すべし。ただしはっきりとはそれがわからない程度に」とのこと。私の場合はスタートのゆっくりから次第にスピードを上げるというのはいいのですが、常に加速していくというのができず、一定のリズムになってしまい、「おまえはあかーん!」といつも怒られていました。吹奏楽部でチューバとかコントラバスとかの低音リズム楽器ばかり演奏していましたので、とかくテンポは一定にというのは得意でも、常に加速というのはできないのでした。その先輩に私のお経を聞かれたら、「まだあかーん!」とまた叱られるでしょうね。
木魚
