お盆中に非常にショッキングなニュースを聞きました。佐賀県にある臨済宗南禅寺派の修行道場、円通寺僧堂の修行僧が、修行がつらくてお寺の本堂に放火し、本堂庫裡共に全焼というニュースです。その修行僧は、修行のつらさに耐えられず放火したようですが、耐えられないならただ去ればいい、誰も追いかけてきたりはしません。なぜそれができなかったのか…。
臨済宗の修行は、まあ他の宗派の修行よりは大変なことが多いと思われます。今も昔も、つらくて耐えられず、途中で逃げ出す者の話は結構聞きます。私も同期入門は私を含めて6人でしたが、そのうち2人は途中で逃げ出しました。中には「心を入れ替え頑張りますので再入門ご許可を」と言ってきた人もいましたが、やはり次の日の朝、布団はもぬけのからでした。でも修行道場側は誰も追いかけませんし、どうしたのか、なにがあったのかも聞きません。もちろん無理に連れ戻すこともありません。耐えられなければただ去ればいいのです。それなのになぜ放火なんてことをしたのか…。恨みがあったのでしょうか? でも延々と何百年間も続いている禅の修行です。自分に務まらないことを恥こそすれ、恨むなぞは筋違いもいいところだと私は思うのですが…。
そして実は円通寺僧堂は、善信寺十七世である私の父、そして祖父(父方の祖父なので善信寺住職ではありません)が修行した道場でもあります。従兄もそうかな? ちょっとそこはよくわからないのですが…。放火され全焼した本堂は、1884年に建てられたものだそうです。ということは、父も祖父もその本堂で、毎朝お経を読んでいたことでしょう。老師の提唱(講義)も聴いたことでしょう。父は6年、祖父はおそらく10年以上、その寺で生活しました。それだけに父と祖父の悲しみは大きいことと思います。一日も早く再建されることを切に祈ります。
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