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園舎の解体

 4月の頭から始まったひくま幼稚園の園舎の解体工事も、お蔭様で5月末に無事終了いたしました。近隣の皆さまには騒音等でご迷惑をおかけいたしました。
 さて、いざ建物がなくなってみますと、やはり感じるのが、こんなにも広かったのかということですね。園舎が建っていた頃は、園庭がもう少し広ければ子どもたちにももう少しダイナミックな遊びがさせてやれるのに、と思っていましたのに、いざ壊してみますと、その広さに驚かされます。これだけ広ければ、終戦後、行き場のない子どもたちのためになんとか教育施設を建てたいと先々代が思ったのも理解できます。なんとか金銭的な問題を解決して、人間の基礎を築くための幼児教育施設を開いたことにあらためて敬意を表します。
 西側のグラウンドも整地されて、遊具がなくなりました。ここでも子どもたちが元気に活動していた余韻が次第に薄くなっていくことにさびしさも感じますが、やがてはマンション建設も始まり、感慨をさらに勢いよく消していくことでしょう。本堂前の園舎跡は、マンション建設のための重機の通り道となり、まだ一年ほどは落ち着かない環境が続きますが、その後は寺の駐車場となり、少しでもお参りしやすい環境の整備に努めていきたいと思っています。ホールのみが行く末を定められず、ただ立ち尽くしているようです。

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