大本山方広寺の規則である『宗制』では、方広寺派和尚の衣替えは5月1日になっております。以前はもうちょっと後だったように記憶しておりますが、温暖化の影響でしょうか? 割と最近になって変更されたようです。私もゴールデンウィーク中に冬の法衣をたたみ、夏の法衣を衣装箪笥から出しました。夏の法衣は汗をかくのでよくクリーニングに出します。私がお願いしている袋井の法衣店ではクリーニング後に仕付け糸を入れてくれますので、まずはその糸を取るところから衣替えが始まります。手荒れしやすい質なので手袋が必須です。紫の出頭衣、黒の出頭衣、従軍衣、改良衣と4枚の法衣を準備いたしましたが、改良衣の仕付け糸をすべて取るのを忘れてしまい、外出中に恥をかきました。あわててはいけませんね。加えて朱房の袈裟、白房の袈裟、金襴の袈裟、そして絡子数枚も夏用の物に替えました。
法衣の衣替えも済みましたので、これまたちょっと早いかなとも思ったのですが、本堂の模様替えもいたしました。模様替えと言うとちょっと大袈裟ですが、要するに障子と襖をはずしたのです。これで風の通りもよくなり、少しは夏向の感じとなるのではないかと思います。
こうして見てみると、うちの本堂もそんなに狭さを感じませんね。以前は他山の本堂に比べてうちの本堂の狭さに劣等感を感じたりもしていましたが、コロナ後は法要等の出席者も減りましたし、なにより掃除も楽ですし、最近では本当にちょうどいいくらいの広さだなと感じております。
座敷の掛け軸も、先代筆の「葉上観音」に替えました。葉の上の観音さまが涼しげですね。


